単行本『スバルをデザインするということ』難波治著

難波治さんから著書を頂いた。『スバルをデザインするということ』という本だ。難波さんは、私がスズキに勤務していた時の友人である。在職中に難波さんから、スズキのデザインについて、何度も意見を求められたが、いつもよく考えてから真摯に回答をした。そして、私の予想が当たるので、スズキのデザイン関係者からは随分と感謝もされた。しかし、難波さんはその後スズキを退社して、ハブデザインエンジニアリングという会社を創業し、フリーランスのデザイナーになった。じつは、スズキを退社した日が私と同じで、不思議な因縁を感じたものだ。それが、難波さんはその後、スバルのデザイン部長になり、低迷していたスバルを立ちなおらせた。その軌跡がこの本には書いてある。特に、デザインには売れる群れがあり、その群れからスバルはことごとく外れていた。技術部の意見が強くて、デザインの力を十分に発揮できないので、難波さんはデザインの黄金比をスバルの技術者たちに、見せて数字で彼らを納得させたという。この本には、その経緯や売れ筋の群れのことが書かれている。これはすごいことで、売れる車はデザインがよいのだけど、それは数字で表現できる裏付けがあるというのだ。つまり、この本に書いていることを、自動車のデザインに生かせば、失敗はしないということになる。剣術の奥義、秘伝の様なことが書かれている。自動車の設計や、デザインを生業とする方は、読まないといけない本です。お勧めします
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