ジムニーのエアクリーナーの吸気口

スズキは1980年代から、それぞれの国々からの要求により、ジムニーの対水性能を向上させた。最終的に、フェンダーの最後部まで吸気ホースを延長し、バッテリーの後ろまで持って行った。バッテリーの前には、『水切板』を設けて、フェンダーに水が上がってきても、『水切板』で水を止め、吸気から水を吸い込まないように設計された。この効果は抜群で、これ以後はジムニーの場合、吸気口から水を吸い込んで、エンジンが止まることは、皆無となった。
それよりも、古くなった電装品へ水がかかり電気がリークしてエンジンが停止することの方が増えた。この水に対するウォータープルーフの伝統は、その後、ジムニーの血統として受け継がれた。

JA12Cでは、エアークリーナーが、それまでの右側から左側移動されたが、吸気口は左フェンダーの水のかかりにくいところに設置され、JA12Cも水によるトラブルは稀であった。


ところが、JB23では、この伝統が継承されなかった。エアクリーナーが左フェンダーの前端部にあり、吸気口はヘッドランプの後ろになった。この場所は、乗用車でオフロード走行を考えない場合は、冷たい吸気がエンジンに入る理想的な場所である。ところが、水や泥を考えると、歴代ジムニーの中で最悪な場所である。たとえ、10cmの深さの水でも、バシャンと勢いよく水へはいると、水がはねて直接、吸気口から水を吸い込む。これにより、エンジンを壊したJB23や33を何台も目撃している。
技術の伝承をすることは、スズキくらい大きな会社でも思いのほか難しいようだ。
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