アゲハ蝶誕生

ちょっと前なのだが、自宅療養のときに、退屈なのでベランダを見ていたら、アゲハ蝶がさなぎからでてきて羽を乾かしていた。しばらくすると、羽が乾いて、硬くなり飛んで行った。私の家のベランダでうまれたのだが、これには物語がある。
みかんの木にアゲハ蝶は卵を産む。卵が孵り、いも虫になり、みかんの葉を食べる。ベランダのミカンの木なので、小さい。葉っぱを食べられると、ミカンの木は死んでしまう。そこで、いも虫は、取り除いて他に移す。いも虫は、かんきつ系の葉しか食べないので、移動させられると死ぬはずだ。ところが、この1匹は生き残った。しかし、ミカンの木は現在、あわれ枯れる寸前である。植物と蝶の生き残りをかけた生存競争がここにある。生き残ったアゲハ蝶は、しばらく、ベランダにいて飛び出して行った。『頑張れよ』と声をかけた。蝶にもみかんの木にもこうして命のやり取りがある。
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