2冊の『永遠のゼロ』

百田尚樹さんの『永遠のゼロ』をやっと読み終えました。映画も良かったけど、原作もいいですね。戦記は子どもの頃から好きで、沢山読んでいる。坂井三郎氏の『大空のサムライ』を読んでいない海上自衛隊のパイロットはいないだろうと思う。海上自衛隊の教育航空団司令部に勤務していたときに、耐火金庫の中に防衛庁戦史室が記録した『太平洋戦史』がたしか全巻50巻くらいあり、半年かけてそれも全部読んだ。小説と違い、本当に面白くない本だった。それを全巻読んでも、太平洋戦争は理解できなかった。なんとも太平洋戦争は不明、どうして、なぞだらけである。本当に不思議な戦いなのである。勉強すればするほど、疑問は深くなるのである。中学生の頃、ミットウエー海戦の本を読んで、どうして?と大いなる疑問が湧いた。それから、色々な戦記を読んできたが、今、59歳だがいまなお疑問が残る。雲が晴れないのである。
しかし、この永遠のゼロは、『太平洋戦争とはどんな戦争だったか?』を戦史を読んだことのない人にもわかるように書いてある。若い人にも特攻隊がどんなものだったかわかる。戦死した人が、日本の国のためだったことも伝わってくる。すごい本だと思う。最初、この本を買ったら妻が読ませてくれというので貸した。2ヶ月くらい帰ってこない。ようやく、読んだと思ったら長女が貸してとインドまで持ち去り。しかたがないので、2冊目を買って読んだのである。すると、インドから妻が欧州、ドイツ、フランス、スイスを回って帰国。私が『永遠のゼロ』を読み終わった日に帰って来た。でも、次女が『永遠のゼロ』読みたいから貸してと言ったので、よかったかな。百田さんはすごい作家だと感嘆したしだいである。
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